「抜け道つくらないで」袴田さんのような冤罪被害を二度と生まない法案になるのか? 再審法の改正案まとまるも...深まらない"証拠開示"の議論

May 14, 2026Channel
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袴田巖さんの問題をきっかけに始まった「再審法」の見直しをめぐって、2026年5月13日、検察官による抗告を原則禁止とする改正案がまとまり、国会に提出される見通しとなりました。 自民党の中では一定の成果が得られたとの声が聞かれる一方で、証拠開示の規定については議論が深まっておらず、袴田さんのような冤罪被害を二度と生まない法案になるかどうか懸念も残っています。 ■袴田ひで子さん「抜け道をつくらないようにしてもらう」 <袴田ひで子さん(93)> 「自民党の皆さんも頑張ってくれて、ここまでこぎ着けたということ。法務省はどうしても自分たちの都合のいいように抜け道をつくっておかないと。ともかく抜け道をつくらないようにしてもらう」袴田巖さんの姉・ひで子さん(93)は、自民党に感謝を述べる一方、改正案にはまだ課題が残っていると訴えました。 逮捕から58年後に冤罪が認められた袴田巖さんの問題をきっかけに始まった今回の法改正の議論。5月13日夜に行われた自民党の合同部会は、2時間以上に及ぶ議論の末、法務省が出した改正案を了承しました。<自民党 稲田朋美議員> 「いろいろ言いたいことはありますし、刑事司法の信頼の回復は道半ばであるが、ここで了として、大きな前進であるので冤罪被害者の救済を早くやっていく」 ■「原則禁止」に留まった抗告と議員の葛藤 検察官による抗告を原則禁止とする規定を法律本体の「本則」に盛り込むかをめぐり、自民党と法務省側の攻防が続いていましたが、まとまった改正案には▼抗告を原則禁止とする、▼十分な根拠がある場合に限り例外的に抗告を認める、▼抗告をする際は理由を公表するといった内容が本則に盛り込まれました。自民党としては一定の成果を勝ち取った形ですが、涙を流して悔しさをにじませる議員の姿もー<自民党 鈴木貴子議員> 「今回出てきた法務省案というものは、今でも完璧ではありません。我々の声が、思いが、完全に入っているものではありません」自民党側が当初求めていたのは抗告の全面禁止。検察官が抗告できる余地を残す形となりました。 ■「下手すると改悪になる」 そして、袴田さんのような冤罪被害を二度と生まない法案になっているのか疑問の残る箇所がもう一つー。村山浩昭さん。12年前、静岡地裁で袴田さんに再審開始の決定を出した裁判長です。 村山さんは証拠開示に関する議論が深まっていないと危惧します。<村山浩昭弁護士> 「(証拠開示の範囲が)限定されるということになると、下手すると改悪になっちゃう」改正案ではこれまでは既定のなかった証拠開示のルールが定められることになりましたが「再審請求の理由と関連する証拠が対象」としていて、ひで子さんなどが求めてきた全面開示とはなりませんでした。 ■「全面開示にならなければ無理」 何が問題なのか?村山さんは袴田さんの再審請求を例にこう説明します。<村山浩昭弁護士> 「例えば、第一次請求審で、(袴田さんは)ズボンが履けなかったんですね。それが縮んだんじゃないか?とか、袴田さんが太ったんじゃないか?とかいうふうに言われてるんですけども、じゃあ、5点の衣類のカラー写真は出るんでしょうか?っていうと、新証拠との結びつきを考えると、出てこないんですよね」袴田さんの再審の扉を開いたのは事件から40年以上が経ち、検察が開示した「5点の衣類」のカラー写真やネガでした。袴田さんの第一次請求審で弁護側が5点の衣類について問題視したのは、袴田さんがズボンを履けたかどうか。今回の改正案に当てはめると、この請求理由では「5点の衣類」のカラー写真やネガは証拠として開示される可能性が低いというのです。証拠開示についてはひで子さんもー<袴田ひで子さん(93)> 「全面開示にならなければ無理。巖だって証拠が出なければ、処刑されちゃったかもしれない。巖だけが助かればいいって問題じゃないんですよ」 ■修正案を5月15日にも閣議決定、今国会に提出の意向示す 改めて整理します。 (1)まずは再審開始決定後の検察による「抗告」について、自民党の一部議員らは「全面禁止」を求めていましたが、まとまった改正案では、あくまで「原則禁止」とされ、十分な根拠がある場合は抗告の余地を残る形となりました。(2)次に「証拠開示」については、ひで子さんなどえん罪被害の関係者が「全面開示」を求めていた一方で、改正案は「再審請求の理由と関連する証拠」を対象にしました。 捜査機関がどんな証拠を持っているかわからないことも多く、限定的であることに懸念の声も上がっています。政府は、今回の修正案を5月15日にも閣議決定し、今国会に提出する意向です。 詳細は NEWS DIG でも!↓ https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/2661555

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