愛知県立の中高一貫校が新たに7校開校 「準備時間は倍以上」教員の勤務時間増加も 手探り対応が続く (2026年3月31日)

Mar 31, 2026Channel
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愛知県立の中高一貫校が新たに5校開校 2026年4月、愛知県立の中高一貫校が新たに7校開校します。そのうちの1つ、西尾高校附属中学校の新しい校舎や体育館が関係者向けに公開されました。 西尾高校の敷地内に設置されたのは、4月開校する県立中高一貫校・西尾高校附属中学校です。約20億円かけて3階建ての校舎と体育館が新たに建設されました。この中学校では、3学年の生徒が混在する「探究ゼミ」が開かれ、学年の垣根を超えた総合的な学習が行われます。また、国際的な教育プログラムが導入され、地域と世界の双方向の視点を学ぶ教育が行われます。 県立中高一貫校は、これからの愛知・日本・世界を切り拓く人材を育てようと愛知県が設置しています。2025年開校した4校に加え、4月からは、西尾高校附属中学校など新たに7校が開校します。 愛知県教育委員会 あいちの学び推進課 中高一貫教育室開校準備グループ 小野智之室長補佐: 「生徒が主体の探究的な学びを徹底的に実施していく。新しい学校なので、生徒と一緒にいろんなことを、学校の文化を作り上げていきたい」 公立中高一貫校の導入の狙い「チェンジ・メーカーの育成」 愛知県教育委員会は公立中高一貫校の導入の狙いを「チェンジ・メーカーの育成」としています。チェンジ・メーカーとはAIの台頭など将来の予測が難しい現代社会の中で、課題に直面した際に自ら考え、解決のために粘り強く取り組む人物と定義しています。 「市のマスコットキャラクターの認知度を上げるための施策」をテーマに、市の職員にインタビューを試みるなど、現在、4校ある県内の公立中高一貫校では、生徒自らに学習の深堀りを促す、いわゆる探究的学習を行っています。 現場の教員による手探りの対応「準備時間は倍以上」勤務時間増加 しかし、授業内容については公立中高一貫校の導入から1年経った今でも、現場の教員による手探りの対応が続いていることがわかりました。従来の公立中学校の場合、教員は教科書に加えて、指導内容や授業の進め方などが記された教員用の指南書を使うほか、先輩教師によるノウハウがあります。しかし、探究的学習は前例が少なく、担当教師自身が授業内容を決めないといけません。 テレビ愛知の取材に対し、「考えた授業で探究的な学習の意図が生徒に伝わっているかわからず不安もある」と答えた教員もいました。さらに学校によっては、1人の教員が探究的な学習の授業をすべて担当しているため、2学年分の授業内容を考える必要があります。教員からは「準備時間は倍以上になっている。それに伴って勤務時間も増えている」という声も聞こえてきました。 これに対し、県の教育委員会は「探究学習を担当する教員の増加や業務量の調整を進め、担当教員の労働時間の削減に努めていく」としています。 他県での探究的学習の導入状況 約300以上の中高一貫校を取材した、教育ジャーナリストの中曽根陽子さんに話を聞きます。 ーーまずは愛知でこの探究的な学習を担当する教員の勤務時間が増えているという点が課題として挙がっていますが、そもそも他県でもこういう問題は導入時に上がっていたんでしょうか。 中曽根陽子さん: 「そうですね。探究的な時間っていうのが導入されてもう4、5年経っていますので、どの自治体でも導入当初というのは、やはり現場任せで混乱することもあり、自治体がその後いろいろ介入をして改善を図ったというような事例、また先進的な事例が今出てきているってことで、通る道ってところかもしれませんね」 他県では仕組みが解決していくフェーズ ーー先に導入が進んだ他県では、こういった課題はもう解決済みということなんですか。 中曽根さん: 「現在進行形ではあるし、やはりそれぞれの現場で、その地域によって課題もいろいろ違うと思うんですけれども。いろんな試行錯誤から改善案も出ていますし。また文科省の方でもそういったことを踏まえて、先生の個人的な努力に頼るフェーズから仕組み化していく、そういうことで解決をしていこうというフェーズへの移行ってところにもう来ていますので、そういった事例も上がってきていますね」 ーー一番進んでいるところでは、そういった仕組み化が進みつつあるという、そういう状況ですかね。 中曽根さん: 「そうですね。一番先進的な事例として、私が取材した中では、東京都の渋谷区とかは区全体で、午後は全部探究の時間にするというカリキュラム改革も全部しているんですね。 その前提として、シブヤミライ科というそれこそ探究の時間というのをずっとやってきて、地域と連携するってことを積み重ねてきたという過去があるので、そういったリソースを活かして全区に広げたというのが、一番先進事例かなと思います」 ーーある程度完成した事例があれば、それに則ってカリキュラムを進めることができるので、自ずと教員の皆さんの労働時間の削減にも結び付いていくと、そういう仕組み化というところもあるんでしょうか。 中曽根さん: 「そうですね。もちろん先生の裁量があって、自分でこういろんな授業を組み立てられるっていうのは先生たちの喜びでもあると思うけど、今までと全く違うことを先生たちがゼロから作っていくとか、あと外部のリソースを活かしていく、繋がっていくってことが欠かせないので。 そういったネットワークを先生個人としての努力でやるっていうのはかなりハードルがあると思うんですね。なので、ここは現場の裁量を公助の放棄っていうことにならないように、県や教育委員会の方で、仕組み化のフォローをすべきじゃないかなと思います」 仕組み化と柔軟な授業のジレンマ ーー少し矛盾するようで難しいなと感じたのが、仕組み化するとそれだけ柔軟な授業っていうのは生まれにくくなるんじゃないかなっていう疑問も浮かんできます。 中曽根さん: 「そうですね。そういったことが探究の授業では起こりがちで、さっき一つ事例がありましたけど、例えばこういうことをやるといいですよって、それは一つあくまでもサンプルなんだけど、それをやらなきゃいけないんだみたいなことになっていくと、本来の探究の時間をいれた意図とは食い違ってきてしまいます。 ただ、リソース、インフラっていうのは、やはりいろんなリソースがある。例えば愛知だったら、いろんなものづくりの産業とかすごくあると思います。そういったところを活かすような、リスト化ですね。こういうところにこういうのがあるとか。 あとは、いろんな地域で、他県でやってきた事例集みたいなのを作って、参考書みたいなものをある程度提示するとかですね。あと、学校に協力してもいいよっていうような企業をリスト化するとか。その中から先生が選べるみたいな、そういう仕組みを作られるといいんじゃないかなというふうに思います」 教員それぞれの個性と余白 ーー個人的には、その教員それぞれによってやっぱりこう特色や個性がある中で、それもまた学びの一つになるのかなと思っていたんですが、それが少し差がつくとどうなんだろうっていう懸念もあったので、そういったアイデアの種を仕組み化するというのはいいのかもしれません。 中曽根さん: 「そうですね。そこから今度先生の個人の、個性というか自分の関心、それこそ先生が探究していくってことだと思うので。そういった興味関心に応じて、じゃあこのリソースは自分がやりたいことに使えそうだと、糸口ができるといいんじゃないかなと思います」 ーーそこまで一現場の先生の方に、作業としてやらせてしまうっていうのは普段の業務を何倍もこうなってしまうのかなってやっぱり感じもありますもんね。 中曽根さん: 「そうですね。日本ってやっぱり何かこう全部足し算になってしまうんです。いろんなものを足していくだけで引かないので。新しいものが入ってきたら今までの無駄を省くとか、そういったことも同時に進めて先生たち自身に余白を作っていくってこともすごく大事かなと感じています」 ▼チャンネル登録はコチラ↓↓応援お願いします! https://www.youtube.com/channel/UCk6SzG4qmA7J6CI-QAtWoOg?sub_confirmation=1 ▼愛知のニュースHP https://news.tv-aichi.co.jp/ ▼ニュース公式SNS  ◇Twitter(情報提供はこちら)   https://twitter.com/news_tva  ◇TikTok   https://www.tiktok.com/@tva_news 【主な報道番組】 ▼5時スタ 月~金 17:00~17:25 今、気になるニュースを「暮らし」に密着した視点で伝えます。 https://tv-aichi.co.jp/5sta/ ▼TXNニュース 土日 17:20~17:30 日本や世界の最新ニュースをコンパクトにお伝えします。 ▼映像提供はこちら https://tv-aichi.co.jp/newspost/

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